外国人雇用の離職率、実は“制度より現場”が原因です。
1.指示の出し方が“日本人向け”のままになっている
制度上は適正な配置でも、現場では次のようなズレが起きています。
- 抽象的な指示(「適当に」「いい感じに」「ざっくり」)が伝わらない
- 専門用語の理解が追いつかない
- 「分からない」と言いづらい文化背景がある
結果として、
指示の誤解 → ミス → 叱責 → 孤立 → 離職
という流れが非常に多いです。
2.相談窓口が複数あり、誰に言えばいいか分からない
制度上は「支援担当者」が決まっていても、実際の現場ではこうなりがちです。
- 班長・主任・人事・支援担当・監理団体…窓口が多すぎる
- 相談内容によって担当が変わる
- 相談した内容が共有されず、同じ説明を何度も求められる
外国人からすると、
「誰に言えばいいのか分からない」=相談できない
となり、問題が放置されて離職につながります。
3.書類は完璧でも“運用の実態”が追いついていない
監査でもよく指摘されるポイントです。
- 支援記録はあるが、実際の支援は形だけ
- 就労内容が変わっているのに、書類が更新されていない
- 生活支援が「担当者の善意」に依存している
- 現場の忙しさで、制度運用が後回しになる
制度は整っているのに、
現場の運用が追いつかないことで離職が発生する
という典型的なパターンです。
4.生活面の不安が仕事に直結してしまう
離職理由の半分以上は、実は「仕事以外の悩み」です。
- 病院の受診方法が分からない
- 役所の手続きが難しい
- 住まいのトラブルを相談できない
- 交通手段がなく孤立する
制度上は支援義務がありますが、
実態としては“誰がどこまでやるか”が曖昧な企業が多いです。
まとめ:離職率を下げる鍵は“制度より現場”の改善
制度を整えることはもちろん重要ですが、
離職を防ぐために最も効果があるのは次の3つです。
- 指示の出し方を外国人向けに最適化する
- 相談窓口を1つにまとめる
- 生活支援を“実態に合わせて”運用する
行政書士として、制度と現場のギャップを埋める支援を続けていきます。
次回は「離職を防ぐために企業が最初に整えるべき3つのポイント」を解説します。
ご相談方法を選ぶ